モンキーポッドのテーブルを製作納品しました!

愛知県大府市のO様にモンキーポッドのダイニングテーブルを納品しました。

日立のCMの”この木なんの木”の木です。別名レインツリー

中南米原産の木材で国産材ではなかなか無い木目の感じです。

カッコいいですね

近年人気が高まってきているそうですよ。

さて、製作の話をしますと、

O様から

「あまり大きくなく、茶系であまり濃すぎないシックな感じの色見のテーブルが欲しい」

とのことでご相談を頂きました。

普段は二人で使用するということですが、時々、人が来るのでいわゆる誕生日席もあった方が良いとのことで

3パターン程脚部を考えてご提案したところ、一つ気に入って頂けたものがあり、

脚のサイズだけ少し太くする恰好で進めていくことになりました。

 

天板木材はあまり濃すぎない茶系で考えて「モンキーポッド」をご提案致しました。

脚材に関しては濃いめの茶色ですが容易に手に入る「ブラックウォールナット」を使用させて頂きました。

 

 

 

 

上画像はCGで作ったイメージです。こうして見ると色が濃い感じになっちゃってますね(;'∀')

天板はストレートカットにしたいとのご要望があり、耳裁ちとしてます。

 

 

 

 

モンキーポッドの仕入れです。

私の専門学校時代の同期の友人が働く 金沢市にある銘木屋さんに来ました。

倉庫が広い('Д') 品揃えが多い( ゚Д゚) 友人が専務になっとるがぁ(゚д゚)!

などなど驚きの連続でした。

 

海沿いに倉庫がありその日の昼食は友人に連れて行ってもらって海鮮。

山の中で食べる海鮮とは訳が違いました。超美味

 

帰りは気持ちの良い快晴の中、海岸線をドライブ 

海を見るとテンションが上がるのは山育ちだからでしょうか?

すごく良かったです。 運転してたので写真はありません(´-`*)

 

 

仕入れてきた材を工房に搬入・・・

思い返すとこれが一番大変たったと思います。

車から工房まで約10m木材を抱えて運ぶ 一人ではこれが結構キツイ(>_<)

気合をいれて頑張りましたが、こういう時ばかりは人手が欲しくなります。

後に端材の重さからおおよその重量を出したところ約56kgでした・・・オイラの体重より重いじゃんよ(*´з`)

材木屋の友人曰く 「これはまだ軽い方」  だってさ

 

 

 

仕入れてきた天板材はそのままではもちろん使えないので、削って仕上げるのですが、ただ削れば良いのではありません。

木の板は乾燥に伴い反りやねじれがでますので、定規を当ててその状況を見ながら平面になるように電動のカンナで粗削り、(上写真の木の棒は真直ぐにしているので、天板の中央部分がへこんでいるのが分かります)

手カンナで中削り、仕上げ削りを行っていきます。

今回は天板奥行の設計寸法に対して、実際の材の木表側耳内寸法が少し狭かった為、設計寸法を確保するため結構削りました。

 

 

カンナで削ることで天板が真直ぐになった事がわかるかと思います。

自作の長台カンナも良い仕事をしてくれました

定規を天板の縦横斜め様々な場所で当ててみてどこも真直ぐになれば良しです。

 

 

一カ所、板の耳と材面との際の部分、おそらく製材時のトビキズだと思いますが、

かなり悩みましたが、どうしても最終寸法的に避けられず、

キズが深いので、削り落とすまですると天板の厚みが薄くなってしまうのと、

際の少しだったため、このままのこす判断をしました。

 

 

後は裏側を天板の厚みを決めて、同じく電気カンナ、手カンナで仕上げていきます。

そして幅や奥行の寸法を切ってテーブルのサイズにします。

 

 

天板の裏側には少し細工をします。

経年で天板がなるべく反らないように反り止め金具を利用しました。

蟻桟等の木組みで反り止めを行う場合もありますが、今回はテーブルの形状上金具を用い、

脚部の幕板が当たらないように材面の面より控えるような恰好で取り付けました。

 

 

オイルフィニッシュとする為、サンドペーパーで全体を磨きます。

角も部分は当たっても痛くならないように面を取り、磨いていきます。

少し残った先ほどのトビキズも磨いて柔らかい当たりに仕上げます。

 

 

オイルを塗っています。

一気にモンキーポッドの色が出で綺麗になりますね(^.^)

裏面は2回塗り、表、側面は1塗りの後、2回オイル研ぎを行いました。

 

 

脚部の加工です。

ブラックウォールナットです。

脚や幕板の部材を節や割れを避けて切り出しています。

 

 

脚材の仕上がりが太いので、3枚で接着をして寸法を取りました。

なるべく接着していることが目立たないように、柾目で見えるようにしています。

 

 

接着した脚材を四角に成形して、幕板材と組むためのホゾ穴を掘ります。(当工房では強度的な観点から基本的に2枚ホゾとしてます)

今回の脚材の断面は台形で、かつ脚先に向かってテーパーをつけてますので、その加工を行います。

一通りの成形加工と仕上げで手カンナをかけました。

 

 

幕板に天板と脚部を固定するためのボルト穴をあけていきます。

ボルト頭が幕板から出っ張らないように座彫りして、貫通穴をあけてます。

天板の裏側に脚の取り付け位置を出し、ボルトが合うように天板に鬼目ナットを仕込みました。

 

脚材と幕板材を組み立て、サンドペーパーを掛けて、オイルを塗ります。

1回塗りの後、1回オイル研ぎを行いました。

 

もちろん床キズ防止のためのフェルトも貼ってます。

 

 

納品前日、車に積み込みましたが、あれだけ重たかったものが、一人で持ち回れる位に軽くなり、少しホッとしました。

 

 

現地にて最終組み立てを行い

完成!!

 

少し残ったトビキズ跡もご確認ご了承頂けました。

 

シンプルなつくりではありますが、

大変な場面や、思うようにいかない場面、悩んだ場面もありましたが、

無事納品まで持ってこれました。本当に良かったです。

 

また、納品当日、お昼をごちそうになりました。

本当にありがとうございました!m(_ _)m

 

 

これからの暮らしの中で、笑顔に囲まれながら愛着を持ってこのテーブルを使って頂けたら大変嬉しく思います。

木工アトリエ Fukurow

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